愛しかた
本人達が知っているのかはわからないが、綺星ちゃんを含む６人の令嬢がかなりの危険人物とみなされているのだと昔浩典が教えてくれた。

お兄ちゃん曰く、こういうゴシップやネットワークはどんな時代にも存在し、世代によって特色があるのだと言う。お兄ちゃんの時代にはお兄ちゃん含む５人の御曹司が節操無しの危険人物とみなされていたと言う。

「実際は私も知らないの。関わらないようにしてるし」
「相変わらずだな」
「まぁね」

綺星ちゃんの名前と一緒に私の名前があがるのは滅多にないと聞いたが、それまで以上に綺星ちゃんと距離を取るようになったのは言うまでもない。

「そういや今日来ると思うよ」
「誰が？」
「出津京真さん」
「え！？」

またも大きな声が出てしまい、またママと綺星ちゃんの姿を探した。
ママは変わらず会場の遠くの方で浩典のお母さんと談笑していたが、肝心の綺星ちゃんがいない。

キョロキョロと探していると、会場の入り口にいた綺星ちゃんを見つけ、さらにその隣にいた京真さんを見つけてしまった。


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表紙・目次

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