愛しかた
深夜に部屋を訪れた訪問者。

「・・・シャワー浴びれる?」
「多分、」

その返事に今日受けた暴力の酷さがわかった。

結局心優しい私はシャワーを浴びるのを手伝って、脱衣室でそのまま手当を施した。

ずっと消えない複数の傷跡、黄土色に変色した沢山の痣、今日受けたばかりの赤い色の痣。

小さい頃は石ころだった気がする。

おでこからの出血にどうしたの?と聞いたら、走行車から飛んだ石が偶々当たったと言われた。

すごく昔の話だけど、鮮明に覚えている。

成長して身体が大きくなるにつれて、物も大きくなっていったんだと思う。小さく軽い物から大きく重い物。どんどん、どんどんエスカレートして、一個の傷が二個になり、いつの間にか複数の傷と痣で身体は覆われていた。

どうしてこんな目に合わないといけないのか。

どうしてこんな目に合わすのか。

私には到底理解出来るような事じゃない。
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