輝赤精マヤ
「 ねえ。これってどこに向かって歩いてるの?」


「ああ。一番近くの青精の里です。
何でも里の端の方に住んでいるそうなので」


「なんで知ってんですか?」


「幼い頃。本で読みました。それはそれは憧れたものです」


「本当にこっちであってるの?」


「はい」


「なんでわかるの?」


「なんとなくです」


「なんとなくって」


「でも大丈夫。いますよねそこに?」


「何がだ?」


「ねえ。ユノ?」


「マヤにはわかりますよね?」


「なんだかとても懐かしい」


「 よく分かりましたね私がここにいるって」
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