【完】触れたいのはキミの鼓動
あぁ、もう。
気安く小桜に触んないでくれないかな。
ていうか、小桜も、そんな風に笑い掛けなくてもいいのに…。


…そう、思えば思う程。
自分の心の狭さが嫌になる。
小桜が魅力的過ぎるのがいけないんだ。
なんて。
女々しいにも程がある?

でもさ…。


「しょうがないなぁ。バスケは明日付き合ってあげるから、拗ねない、拗ねない。今日はエリちゃん達との約束があるからさ。じゃ、ま、そういうことで~」


いつもそうやって、公平に約束を取り付けて、軽く皆の望みを叶える小桜に。


ヤキモキするなって方が、難しい。

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