【完】触れたいのはキミの鼓動

楽しそうに、クラスの女子と話してるかと思えば、少し憂いを帯びた視線を窓の外にやって、その日本人離れしたプロポーションを惜しげもなく…見せ付ける。
本人は全く自覚なしなのがまた良いというのか…そこが滅茶苦茶そそるんだ。

HRの後、長い足を組んで次の授業のテキストを片手に髪をかき上げる仕草なんか、大人の女でもそうそう出来ねぇレベルの流れるような所作。
頭の中はピカピカの天然の癖に、なんかムカつく。
そう思ってから。


あぁ、俺、こいつの事、好きだわ…。


そういう答えに思考が到達した。

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