【完】触れたいのはキミの鼓動

あぁ、嫌だな。


なんで、こんなにモヤモヤしなきゃなんないんだろ。

だから、真っ赤になって石井ちゃんと話していた小桜にそっと近付いて声を掛けた。


「…小桜…」

「…ひっ…」


いきなり声を掛けたからか、小桜はビクンと体を揺らして、あからさまに驚いている。


それが、更に俺をイライラさせた。


「なんで、そんなんにびっくりしてんの?」

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