【完】触れたいのはキミの鼓動
須賀が、いつまでもフラフラと変わらねぇんなら。
それこそ好都合。


神谷は俺が幸せにしてやるよ。


絶対に、渡さねぇ。



ぱきんっ



手にしていたチョークが二つに折れる音で、ハッとする。
俺は一息はぁっと深呼吸をして、黒板から視線を生徒の方に向けた。


「おらー。ザワザワしてんじゃねーよ。うるせぇっつーの。今からプリント配っからちゃんと受け取れよー?」

「はーい」


相変わらず、クラスの一角の俺の取り巻きの奴等の視線が、ウザい程だったが…。

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