【完】触れたいのはキミの鼓動
「…ねぇ?中田?美久ちゃんが隣来て欲しいって」
「えっ?!マジか!そりゃ文句なく行くっしょ!じゃ、須賀。そこ譲るから!」
突然の出来事に、私はフリーズ。
なんであんたから近付いてくんのよ?
あんなに酷い事言ったの、私の方なのに…。
「小桜、ごめんね?けど、オレ全然ふざけてなんかないよ?小桜が可愛くて、好きで、絶対に石井ちゃんには渡せない、から」
「す、が…?」
「小桜が、好きだよ」
「だって、吉田さんは…?」
「ん?…吉田さん?あぁ、あの子?…気になる?」
「うん。付き合ってるんじゃないの?」
「違うよ?あの子は、オレの幼馴染の香田の事が好きで、それで色々と相談受けてて。仲を取り持ってたの。ほらあいつらテニス部同士でしょ?」