星空シンデレラ
「で、アンタは本気なの?どうなの?!」

「…」

言葉に詰まってしまう。
私には谷地さんや遼夏のような情熱はまだないけれど、演劇に少し興味を抱き始めているのは本当だった。
本気かと言われるとそうではないかもしれないけど、でも、お遊びでやりたいと思っているわけでもない。
母さんたちが行方不明になってから、新しいものに興味を抱けたのは演劇が初めてだったし。

「えっと…少なくとも、やりたいとは思ってる。素人が何かするのは谷地さんから見て危なっかしいとは思うけど、私なりに全力でやるよ」

「…私なり?全力?覚悟が甘いんだよね、アンタは…」

「まぁまぁやっちゃん、いいじゃない。それより驚いたよ、遼夏からは『演劇部で気分転換させてあげたい子がいる』くらいしか聞いてなかったから、キミがそんなに演劇に興味を持ってくれてるなんて…俺は嬉しいよ!部長がオッケー出すよ!今日は体験入部、楽しんでいってね!」

「あっ…ありがとうございます」

…どうしよう。嬉しくはあるけど、私は本当にど素人だから、何をすればいいのかもよくわからないな…。
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