秘密の恋 〜社長に恋して〜

思い出すだけの恋

瑞穂は大きく息を吐くと、目的のホテルに向かった。
エレベータに乗り、48階のBARに向かった。

薄暗い店内には、半分ぐらいの席が埋まっていた。

「いらっしゃいませ。おひとりですか?」
店員に促され、瑞穂はカウンターを指定して腰を下ろした。
注文を終えると、店内をそっと見回した。

(- 社長がここに来たら声を掛ける。こなければ諦める。)

瑞穂は、落ちてしまった一滴の雫を思った。

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