秘密の恋 〜社長に恋して〜

触れるだけの恋

「一人？隣座っていい？」
瑞穂はその声に自分の心臓の音がドキンと大きく耳に響いた。

そこには、柔らかな微笑みを湛えた由幸がいた。

（－　来た！！）

血液が逆流するような、動揺なのか喜びなのかも分からない感情が瑞穂を襲った。


「どうぞ。」
それだけをなんとか言葉にすると、瑞穂はグラスに手を伸ばし一気に中のアルコールを流し込んだ。

本来、そこまでお酒には強くない。
そんな瑞穂に、
「いい飲みっぷりだね？何かあったの？」
由幸は席に座ると聞いた。