秘密の恋 〜社長に恋して〜
「女友達じゃないの?」
「合コンです!」
瑞穂はハッとして口元を手で覆った。
そして、バツの悪そうな顔をして、
「…もっと、仕事を優先しないといけない予定ですね…。会食が終わってから行けたら行くからいいです。」
そう呟くように言った瑞穂を見て、
「ふーん。」
とだけ由幸は言った。
懐石料理屋の店先で瑞穂は頭を下げて、今日の会食相手の社長の車を見送った。
チラッと腕に目をやると21時。
そっと携帯を開けると、
【まだまだやってるから、仕事が終わったらおいで】
真美からのメッセージに軽く息を付いた。
「おい。」
後ろから不意に掛けられた言葉に驚いて、振り返った。
「…お疲れ様です。」
ペコリと瑞穂は頭を下げた。
「俺は帰るけどお前は?」
「あー。合コンここから近いみたいなので、顔だけ出してきます。あたしの為の合コンだし。」
「お前の為?」
「はい。」
瑞穂は俯いたまま返事をした。
「ふーん。じゃあお疲れ。」
そう言うと、由幸は何も映していない黒い瞳を、一瞬瑞穂に向けると、踵を返し運転手の待つ真っ黒の車へと消えて行った。
「合コンです!」
瑞穂はハッとして口元を手で覆った。
そして、バツの悪そうな顔をして、
「…もっと、仕事を優先しないといけない予定ですね…。会食が終わってから行けたら行くからいいです。」
そう呟くように言った瑞穂を見て、
「ふーん。」
とだけ由幸は言った。
懐石料理屋の店先で瑞穂は頭を下げて、今日の会食相手の社長の車を見送った。
チラッと腕に目をやると21時。
そっと携帯を開けると、
【まだまだやってるから、仕事が終わったらおいで】
真美からのメッセージに軽く息を付いた。
「おい。」
後ろから不意に掛けられた言葉に驚いて、振り返った。
「…お疲れ様です。」
ペコリと瑞穂は頭を下げた。
「俺は帰るけどお前は?」
「あー。合コンここから近いみたいなので、顔だけ出してきます。あたしの為の合コンだし。」
「お前の為?」
「はい。」
瑞穂は俯いたまま返事をした。
「ふーん。じゃあお疲れ。」
そう言うと、由幸は何も映していない黒い瞳を、一瞬瑞穂に向けると、踵を返し運転手の待つ真っ黒の車へと消えて行った。