秘密の恋 〜社長に恋して〜
「とりあえず、食べよう。」
そう言うと、由幸はワイングラスに手を伸ばした。

瑞穂も訳が分からなかったが、自分がさっき決心したことを実行しやすくなったんだと思い、キラキラ光る料理を見た。

「キレイ…。」
ふっと笑った瑞穂を由幸は見た。

「どこか行くつもりで、そんなに気合入った格好をしてるのか?」
由幸は器用にフォークとナイフを動かしながら聞いた。

「…。」
瑞穂は答えに困って黙り込んだ。

「社長こそ、どうしてあたしとこんなところに?今日の女の人がハズレだったんですか?」

「…。」
由幸も黙った。


「まあ、仕事の話もしたかったし、ちょうどよかったよ。」
その後、しばらく仕事の話をし、コーヒーが運ばれてきたところで、由幸は瑞穂を見た。

「なあ、笠井。お前俺に言うことないの?」

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