靴紐が解けた時は必ず君に会いに行く。

プロローグ 君と出会った時は

「ここが...俺のこれから通う高校...！」
俺は相沢豊。これから高校1年生としてこの『曇が丘市立高等学校』
に通う16歳だ。
「おおおおお！相沢ぁぁぁぁぁ！」
「嘘っ！？横田！？」
「そーだよ俺だよ！横田だよ！ここの高校だったのか！」
感動の再会もあり、いい高校生活が送れそうだ。と思いながら体育館へ進む。
『会場はこちら→』
という紙が通路のあちこちに貼ってある。
(会場という感じでも無いけどな)
と心の中でツッコミを入れながらも先へと進む。
「こちらの書類を持ってあちらの席にお座り下さーい」
言われた通り、書類を持って席へ座る。
「あの...こん...にちわ...」
「っ！？」
隣に座っていた1人の彼女が話しかけてきた。
何なのこのシチュエーション！と、心の中で叫んでいた。
「あっ...と...すい...ませ...ん...」
「あの、どうしたんですか？何かあるんですか...？」
かぁっと首から頭にかけて顔が真っ赤になっていくのが分かる。
可愛すぎる。反則だ。
ショートで、どうしよう...みたいな感じの女の子だ。
「あの...へっ、変な意味じゃ...無いですよ...！？私と...」
「俺と...！？」
「友達になって...もらえませんか！？」
うっそーーーーーーーん。
と、友達！？やばいやばい。心臓がばっくんばっくんしてるよ。
「あ...俺で、良ければ...？」
「やったぁぁぁぁぁぁぁぁっ！！！！」
腕を掲げて叫ぶ。
彼女の声が体育館中に響く。
その後に注目されているのに気づいて顔がまた真っ赤になる。
「わっ...私...隣の人と友達になろうっ...て...決めてて...ありがとうございます」
「いえいえ。俺は相沢豊。よろしく」
「あ...よろしくです...。私は満月」