大学生になりたい
「幽霊と人間の交尾とかまじホラーだわ~」


アヤノはさっきまでとはうってかわってケラケラ笑っている




「まぁね


でも素敵じゃない?


一旦は気持ち離れた男が想い直して彼女のところ戻ってくるんだよ?


それだけ男の『会いたい』って気持ちが伝わるよ」



わたしは何となくこの話が好きだった



中学のとき付き合ってた彼氏が

わたしの進学先よりワンランク下の高校へ進学決定したときに


わたしの彼への想いが冷めてしまい別れを切り出してしまった


あのときのわたしと今のわたしが


男の気持ちと少し重なる気がするから




アヤノは「あー」と相槌をうちながら



「わたしはむしろ女が男に執着心残して死んだからこそ男が会いたいとふと思ったんだとおもうなー



幽霊ってそういう不思議な者引き寄せる力があるんだよきっと」



そう笑いながら問題集を閉じた




「そんなことよりチナミそろそろ学校祭の準備始まるでしょ?

今のうちに過去問終わらせとかないと夏休みのうちに過去問一通り終わらないんじゃない?」



そう


高校最後の夏休み期間は

高校最後の学校祭の準備期間でもあるのだ
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