大学生になりたい



結局結論は出ずに


「センター試験の結果と相談しなさい」



ということでその話題は終息した





次の日も朝から学校


午前中は旧校舎の図書館で勉強し


午後は学校祭の準備



「チナミおはよ」


わたしよりも早く登校していたアヤノが挨拶


「おはよう」



それから机に向かう



今日は物理



たくさんの学者が頑張って編み出した公式に当てはめて問題を解いていく


学者って大変なのかな


将来食べていけるのかな


物理の先生でも大変そうなのにな


赤点とってる生徒に物理教えるの大変そうだな


「…ナミ、チナミ!」



はっと我にかえる



いつの間にかアヤノが目の前にいた




「もう昼だよ!

わたしは行かないけどチナミは学校祭の準備行くでしょ?


クラスで昼食べに行っておいで」



気付いたら時計は12:03


物理全然進まなかったな…




「…チナミもしかして進路まだ迷っているの?


今すぐ決めなくてもいいんだよ


センター試験終わってからも

大学入ってからも


いつでも迷っていいの


本当にやりたいことが分かったそのときに進みたい方向に軌道修正したらいい」



そして


「迷ってるなら

わたしと一緒にO大医学部行こう



チナミとなら一緒に弟を看れる気がするの」




「…考えとくね」


そう言い残して旧校舎を後にした


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