【完】☆真実の“愛”―見つけた、愛―1
「―…御園相馬?」
やっぱり、どこかで聞いたことがある名前だ。
笑っている柚香を振り向くと、横では真姫が心配そうにこちらを見ていて。
「沙耶ー?おじさんたちが言ったでしょ?この間の会議の時の……ふ、ははっ…!」
(―…極めて冷静につとめようとしているが、吹き出す時点でアウトです。柚香さん)
心のなかで突っ込み、記憶を手繰り寄せる。
「…ああ!」
思い出した。
両親が会ったって奴のことか!
興味が無さすぎて、半分忘れていたが、こいつには会うのはすごいことだって、皆、言ってたな……