【完】☆真実の“愛”―見つけた、愛―1
□夏翠side■



「大きくなったねー!」


ぐしゃぐしゃと頭を撫でられて、自然と笑顔になれる。


笑顔をくれる太陽のような人。


「あれ?こっちも可愛い!」


そして、可愛いものが大好きな人。


「黒橋沙耶です。初めまして」


沙耶がきれいな所作でお辞儀すると、真琴さんは合点がいったというように、手を弾いた。


「貴女が!」


「へ?」


勿論、沙耶は何のこっちゃという顔である。



「相馬にシャンパンをぶっかけた人!」


「ああ……」


真琴さんが知っているということは、京子さんは間違いなく知っているんだろうなーと、思いながらも、誰が話したのか考えてみる。



(あ……)


考えなくても、わかった。


ほぼ、百パーセント、水樹だろう。



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