【完】☆真実の“愛”―見つけた、愛―1
「……いいのか?」
「フフ、中華で、手を打ってあげる」
ニッコリと微笑む。
ギブ・アンド・テイク。
これほどまでに私に相応しい言葉はないだろう。
「放課後、屋上で」
「え?もう、家でよくない?」
「―……は?何処に集まるんだよ」
「色々あるでしょ。……あんたんちとか」
「却下」
「えー、じゃあ、うちでいいよ」
確か、家には今日も誰もいないはず。
すると、相馬は一瞬、黙って。
「やっぱ、今度の放課後で」
と、言った。
「誰もいないから、平気よ?」
相馬が色々と考える性格ではないのは分かっているが、一応、言っておく。
「……飯は、今夜な」
「え、前払い?ラッキー!」
嬉しかったので、素直に喜べば。
「お前、本当にすぐに顔にでるな」
ポーカーフェイスと言われることの方が多いのに。
彼も何故か、私を見て嬉しそうに微笑んで、私の頭を優しく、撫でた。
(……余計なことを。火に油注いで)
頭を撫でられるのは、嫌いじゃない。
けど、こんなところではやめて欲しかった。