【完】☆真実の“愛”―見つけた、愛―1
分かってる。
私のせいだよね。
わかってるよ。
朝陽、貴方はそういう人だった。
血だらけで、
荒い息で、
『責めるな、自分を責めるなよ。沙耶、お前が、幸せになることを、祈ってる――……アイラと、大樹を、宜しくな……俺は、もう、守ってやれねぇから……』
私にそれを伝えるためだけに、生きていてくれた人。
そして、伝えたら、私が頷いたら、安心したように、息を引き取った人。
幼い私には、わからなかった”死“。