【完】☆真実の“愛”―見つけた、愛―1
『父さん……っ』
泣く、大樹の頭を撫で続けていた。
『ありがとう、朝陽。全てを、捨ててまで……私についてきて、くれて……私を、愛してくれて、ありがとう。ゆっくり、休んでね……大好きよ、貴方を愛しているわ。朝陽……貴方とのことを、忘れないっから……だから、これから、私が何をしてもっ、許して……くれるっ、よね?』
涙を必死に我慢しながら、震える手で、撫で続けていた。
ひたすらに愛する人の遺した、息子を。
そして。