【完】☆真実の“愛”―見つけた、愛―1
芽生えた想い、隠した真実
□夏翠side■
「沙耶!お見舞いにきたよー!」
病室のドアをなるべく、元気を装って開ける。
すると、沙耶はベットの上から微笑んだ。
「夏翠、毎日きてくれて……ありがとね。でも、私は、もう、大丈夫だよ?」
病院服に着替えている沙耶は、笑う。
「大丈夫じゃないでしょ?発作なんか、起こしてさ。言ってくれれば、競技だって……」
「夏翠、京都に帰ってたじゃん」
体育大会の日、仕事で帰っていた私。
「そんなもん、母様に頼んで、どうにでも……」
父は、母に弱いから。
頼めば、どうにでもしてくれるはずだ。
けど、沙耶は。
「バカ。サボるのは、ダメよ。夏翠は将来、家を継ぐのでしょう?なら、学べるときにちゃんと仕事について、学んどかないと」
私の頭を小突き、唇を尖らせる。
「沙耶!お見舞いにきたよー!」
病室のドアをなるべく、元気を装って開ける。
すると、沙耶はベットの上から微笑んだ。
「夏翠、毎日きてくれて……ありがとね。でも、私は、もう、大丈夫だよ?」
病院服に着替えている沙耶は、笑う。
「大丈夫じゃないでしょ?発作なんか、起こしてさ。言ってくれれば、競技だって……」
「夏翠、京都に帰ってたじゃん」
体育大会の日、仕事で帰っていた私。
「そんなもん、母様に頼んで、どうにでも……」
父は、母に弱いから。
頼めば、どうにでもしてくれるはずだ。
けど、沙耶は。
「バカ。サボるのは、ダメよ。夏翠は将来、家を継ぐのでしょう?なら、学べるときにちゃんと仕事について、学んどかないと」
私の頭を小突き、唇を尖らせる。