【完】☆真実の“愛”―見つけた、愛―1


「ところで……その女の人は、どちら様なんですか?」


「うーん、沙耶からすれば、想像もつかないだろうけど……誰かに似ているって、感じなかった?」


「誰かにですか?似ているとは、思いますけど……」


こんな美人に似ている奴なんて……


「京子って言うんだけどね、寝足りないと、テンションがおかしくなっちゃって……吃驚させて、悪かった」


「別に、先生が謝ることでもないでしょう。……ってか、もしかして、相馬のお姉さん、とか?」


「御名答」


拍手され、


「マジですか!?」


こっちが、驚く。


「あってるよ。この子が、現在、御園を支えている、御園家長女・御園京子だ。相馬や水樹、氷月の姉だよ」


……そりゃあ、綺麗なはずである。


「あの兄弟の姉ですかい……」


意外な人物の登場に、頭を抱える。


なんとなーくで、言ったつもりだったのに。

本当になんとなーく。


その時。


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