【完】☆真実の“愛”―見つけた、愛―1


「雅さんは、『何事も迅速に。時間をかけるやつは嫌いだ』って言うタイプの無口型だったけど、京さんは『どうにでもなるさ!』って言うタイプの明るい型だったけんな。まぁ、二人ともキレれば、手に負えんくらいの強さを発揮したらしいけど」



……近い将来、桜と薫の間に生まれる子供が心配だ。



「梅ちゃんは……うん、せやな」


「……どんな方なんですか?」  


「んー、雅さんと京さんを鍋で煮込んで、隠し味に華さんを加えた感じやろな」

 
……何でだろう。分かりにくいのに、分かりやすい。


「鍋……」


「おい、俺の息子を、勝手に鍋で煮るな」


「でも、そんな感じやろ?」


「……見た目は、千夏似だから」



……否定はできないらしい。



と、いうか、年と離れた二人がテンポ良く会話をするの
が不思議だ。


なにか、共通の話題があるのだろうか。


そう思っていたとき。



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