【完】☆真実の“愛”―見つけた、愛―1


「お前、さっきから死ぬ死ぬ繰り返してるけどよ、生きようと思ったことはねぇのか?」


……言われて、考える。


生きよう、なんて、考えたことがなかった。


常に、復讐を誓ってきて、特には、なにもないから。


それに……


「生きようと思って、生きられるものではないですから。大体、私は、」


「なんの努力もしてねぇだろが。それで、死にたいだ?なら、無念に死んでいくやつは、どうすればいいんだ?」


刺さる言葉。


追い詰められて、なにも言えなくて。


あることをやり遂げるためには、死しかない。


私がすべきなのは、お姫様を救い、復讐し、そして、命を相馬にあげること。


なぜ、相馬にあげるかって?


それは、相馬と約束したから。


『私ね、命は永遠だと思う。身体がなくなったって、魂は私でしょう?だから、何度でも、何度でも、私達は出逢えるよ。そしたらまた、私を愛してね』


……そう言った、貴女。


貴女は、どんな気持ちでしたか?


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