【完】☆真実の“愛”―見つけた、愛―1
瀬戸瞬さんは桜を自分の子として、区役所に提出し、戸籍を作った。
実際は、美桜さんと京さんの子供だが、そうした方が桜の命の危険が少しでも減ると思ったのだろう。
そして、暫くの時が経った後。
何も知らない桜と薫は出会い、親友となる。
お互いがお互いのことを理解し、背中を預けられる関係。
夏翠と出逢ったときから、桜も薫も言っていた台詞。
『薫は良いの。薫のことを信じてるから』
『桜は良いんだ。桜は俺のことを分かってる』
お互いが唯一無二の二人は、いつしか愛し合い、将来を約束する。
が。
桜の運命は、
それを許さなかった。