1つの花に捧げたい

保健室






「ついたよ?美由ちゃん」






そう呼ばれ、閉じていた目をそっと開ければ






【保健室】







(なん…で?)







ドアをトントンとノックして中に入る。






ガラララーーー







「あれ?先生いねーのか」






誰もいないのを確認すると、優しく支えるようにイスに座らせてくれた。






「ここ、保健…室?どうして…」






尋ねると、きょとんとした表情で当たり前かのように答えられた。






「どうしてって言われても…入学式の時に転んでたし一瞬足が痛そうに見えたから何処か怪我したのかなって」






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