華麗なる最高指揮官の甘やか婚約事情
やっぱり呆れられちゃったか、と少しシュンとして俯く私に、気だるげな声が投げられた。
「いつまでもそこで突っ立ってるなら自分の部屋に戻れ」
若干うっとうしそうな表情で、口調も冷たいけれど、ドアは開けたまま押さえてくれている。
もしかして、“部屋に入れ”という意味? 私の気持ちを汲み取ってくれた?
勝手にそう解釈した私は、「ごっ、ごめんなさい!」となぜか謝って、彼の部屋に滑り込んだ。
入った瞬間、お香のジンジャーのようないい香りが鼻孔をくすぐる。部屋の広さはゲストルームと大差なく、服や小物が置いてあり、整理整頓されているけれど少し生活感がかいま見えた。
初めて足を踏み入れた彼のプライベートな空間に、心臓の動きが徐々に速くなっていく。
一緒にいたいと願ったのは本心だけど、部屋にふたりきりだと緊張する……。大きなベッドが視界に入ると、アンジェの言葉を思い出しちゃうし!
破廉恥な妄想が過ぎってしまい、慌てて頭を振ってそれを消し去る。
そんな私に、「なにやってんだ」と怪訝そうにつっこむセイディーレは、あろうことかベルトを外し、軍服を脱ぎ始めた。
ぎゃー、今着替えるの!?
「いつまでもそこで突っ立ってるなら自分の部屋に戻れ」
若干うっとうしそうな表情で、口調も冷たいけれど、ドアは開けたまま押さえてくれている。
もしかして、“部屋に入れ”という意味? 私の気持ちを汲み取ってくれた?
勝手にそう解釈した私は、「ごっ、ごめんなさい!」となぜか謝って、彼の部屋に滑り込んだ。
入った瞬間、お香のジンジャーのようないい香りが鼻孔をくすぐる。部屋の広さはゲストルームと大差なく、服や小物が置いてあり、整理整頓されているけれど少し生活感がかいま見えた。
初めて足を踏み入れた彼のプライベートな空間に、心臓の動きが徐々に速くなっていく。
一緒にいたいと願ったのは本心だけど、部屋にふたりきりだと緊張する……。大きなベッドが視界に入ると、アンジェの言葉を思い出しちゃうし!
破廉恥な妄想が過ぎってしまい、慌てて頭を振ってそれを消し去る。
そんな私に、「なにやってんだ」と怪訝そうにつっこむセイディーレは、あろうことかベルトを外し、軍服を脱ぎ始めた。
ぎゃー、今着替えるの!?