華麗なる最高指揮官の甘やか婚約事情
とりあえず彼の向かい側に腰を下ろし、「おはよう」とボソッと声をかけると、彼はちらりと私を一瞥し、同じように返した。
なんとなくいたたまれない気分で静かに座っていると、パンを持ってきてくれたアンジェが、私の耳元でコソッと囁く。
「ルリ、なんか疲れてない? やっぱり昨日は激しかっ……」
「だーーっ! 違うから!」
思わず大声を上げてしまった私を、エトワルくんは目をぱちくりさせ、セイディーレはさも迷惑そうに見てくる。
含み笑いして席につくアンジェを軽く睨みつつ、皆がそろったところで朝食をいただき始めた。
綺麗な姿勢で食事を進めるセイディーレが、隣に座るエトワルくんに話しかける。
「今日、エトワルは騎馬試合に行くんだったな。俺は行けないが、しっかり見学してこいよ」
「はい、もちろんです! 今日はトーナメントですからね。楽しみだなぁ」
うきうきした様子のエトワルくんに対し、アンジェは「あたしはあんまり好きじゃないけどねー」なんて言っている。
騎馬試合は、騎士たちにとっては実際の戦いと同じくらいの意味を持つものらしく、だからこそ危なっかしくてハラハラしてしまうのよね。
なんとなくいたたまれない気分で静かに座っていると、パンを持ってきてくれたアンジェが、私の耳元でコソッと囁く。
「ルリ、なんか疲れてない? やっぱり昨日は激しかっ……」
「だーーっ! 違うから!」
思わず大声を上げてしまった私を、エトワルくんは目をぱちくりさせ、セイディーレはさも迷惑そうに見てくる。
含み笑いして席につくアンジェを軽く睨みつつ、皆がそろったところで朝食をいただき始めた。
綺麗な姿勢で食事を進めるセイディーレが、隣に座るエトワルくんに話しかける。
「今日、エトワルは騎馬試合に行くんだったな。俺は行けないが、しっかり見学してこいよ」
「はい、もちろんです! 今日はトーナメントですからね。楽しみだなぁ」
うきうきした様子のエトワルくんに対し、アンジェは「あたしはあんまり好きじゃないけどねー」なんて言っている。
騎馬試合は、騎士たちにとっては実際の戦いと同じくらいの意味を持つものらしく、だからこそ危なっかしくてハラハラしてしまうのよね。