華麗なる最高指揮官の甘やか婚約事情
「姉様、なんか元気がないように見えるけど大丈夫?」
広い廊下を歩きながら、姉様の顔を覗き込んで声をかければ、彼女は重そうな口を開き、「リルーナ……あのね……」と、歯切れの悪い声が返ってくる。
首をかしげると、姉様は足を止めて突然こちらに向き直った。そして、正面から私の両肩に手を置き、真剣な表情で言う。
「いい? これからなにを聞かされても、しっかり受け止めるのよ。私はあなたの味方だからね」
「え……?」
どういうことなのかまったくわからず困惑する私に構わず、姉様は再び歩き始める。早足で追いかけながら、問いかけずにはいられない。
「ねぇ、なんのこと?」
「私も昨日聞いたばっかりで、すごく戸惑ってるの。詳しくはあとでお父様が話してくれるわ」
お父様から一体なにを聞いたというのだろう。姉様の表情が固いから、あまりいい話ではなさそうな気がするけれど……。
頭の中をハテナマークで埋めつつ、階段を下りて二階の広間へ向かうと、お父様や義兄様がすでに待っていた。
すっきりしない気分でお父様の隣に立つ私に、彼も神妙な顔で告げる。
広い廊下を歩きながら、姉様の顔を覗き込んで声をかければ、彼女は重そうな口を開き、「リルーナ……あのね……」と、歯切れの悪い声が返ってくる。
首をかしげると、姉様は足を止めて突然こちらに向き直った。そして、正面から私の両肩に手を置き、真剣な表情で言う。
「いい? これからなにを聞かされても、しっかり受け止めるのよ。私はあなたの味方だからね」
「え……?」
どういうことなのかまったくわからず困惑する私に構わず、姉様は再び歩き始める。早足で追いかけながら、問いかけずにはいられない。
「ねぇ、なんのこと?」
「私も昨日聞いたばっかりで、すごく戸惑ってるの。詳しくはあとでお父様が話してくれるわ」
お父様から一体なにを聞いたというのだろう。姉様の表情が固いから、あまりいい話ではなさそうな気がするけれど……。
頭の中をハテナマークで埋めつつ、階段を下りて二階の広間へ向かうと、お父様や義兄様がすでに待っていた。
すっきりしない気分でお父様の隣に立つ私に、彼も神妙な顔で告げる。