華麗なる最高指揮官の甘やか婚約事情
「姫様!」

「リルーナ、おめでとう~!」

「アンジェ! エトワルくんも!」


エトワルくんは少し背が伸びたらしく、アンジェと同じくらいになっている。アンジェの髪も、肩につくくらいの長さになった。

着飾ったふたりは、一年前よりかなり大人びて見え、懐かしさと喜びが一気に湧いてくる。

貴族のお相手をしているフレイヴを見やると、微笑んで頷いてくれた。

“話していていいぞ”という合図だと受け取った私は、会釈してその場を少し離れ、ふたりと再会を果たした。


「久しぶりね! ふたりとも来てくれたなんて、すっごく嬉しい」

「当たり前でしょ。友達の結婚式なんだから」


満面の笑顔を見せるアンジェは、もう一度「おめでとう」と言って、小ぶりの鮮やかな花束を手渡してくれた。

感激しまくる私を、彼女はいろんな角度から見て、「やっぱりお姫様ね~。すごく綺麗」なんて褒めてくれる。

そう言うアンジェもとても綺麗になったし、なんだか色気が出てきたような気がするんだけど。エトワルくんもさらにカッコ良くなっているし。

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