華麗なる最高指揮官の甘やか婚約事情
なんとなく、きちんとした敬称で呼んだほうがいいかと思ってそうしていたけど、名前のほうがいいの?
食べる姿に品がある彼を見つめていると、マジーさんはなぜかニヤニヤしだす。
「名前で呼んでほしいなら素直にそう言えばいいものを。可愛いやつめ」
「堅苦しいのが嫌なだけだ」
とってもわずらわしそうな顔でマジーさんを睨んだ閣下は、食事を進めながらぶっきらぼうに言う。
「部下でも君主でもないお前が、そう呼ぶのはなんだか気持ちが悪い」
「き、気持ち悪いって」
私自身のことを言われたわけではないけれど、少し不満げに突っ込んでしまった。
マジーさんはクスクスと笑い、声に呆れを混じらせる。
「他国とはいえ、姫君にこんな口の利き方をするやつはセイディーレくらいだろうなぁ。だから、姫も気を遣うことはなにもない」
そう言われると、確かに私だけ改まっているのも変かな、という気がしてくる。言われた通り、これからは名前で呼ばせてもらおうか。
「じゃあ……セイ、ディーレ」
ちょっぴり気恥ずかしくて、ぎこちなくなってしまった。彼はなにも気にしていないようだけれど。
食べる姿に品がある彼を見つめていると、マジーさんはなぜかニヤニヤしだす。
「名前で呼んでほしいなら素直にそう言えばいいものを。可愛いやつめ」
「堅苦しいのが嫌なだけだ」
とってもわずらわしそうな顔でマジーさんを睨んだ閣下は、食事を進めながらぶっきらぼうに言う。
「部下でも君主でもないお前が、そう呼ぶのはなんだか気持ちが悪い」
「き、気持ち悪いって」
私自身のことを言われたわけではないけれど、少し不満げに突っ込んでしまった。
マジーさんはクスクスと笑い、声に呆れを混じらせる。
「他国とはいえ、姫君にこんな口の利き方をするやつはセイディーレくらいだろうなぁ。だから、姫も気を遣うことはなにもない」
そう言われると、確かに私だけ改まっているのも変かな、という気がしてくる。言われた通り、これからは名前で呼ばせてもらおうか。
「じゃあ……セイ、ディーレ」
ちょっぴり気恥ずかしくて、ぎこちなくなってしまった。彼はなにも気にしていないようだけれど。