鈍色、のちに天色




学校にはだいぶ馴染んできたと思う。


先生も生徒もいい人ばかりだし、車椅子だからといって、変に特別扱いする人もいない。


そう言ったところでは、気が楽だった。



でも当たり前だけど、あたしが近寄らないでオーラを放っているから、話しかけてくる生徒は転校当初より減った。



これでいい。

あたしは1人でいい。



誰かを傷つけるくらいなら、孤独を感じてるほうがいい。


自分1人が傷つくだけで済むなら、それがいい。



……まあ、”やつ”はそんなの関係なしに、しつこいくらい絡んでくるけど。



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