鈍色、のちに天色
おかしい……
なんで陽希、来ていないんだろう。
遅刻?
いや、いつも7時には起きてるって言ってたし。
じゃあ、風邪?
いや、高校どころか小学校から皆勤って自慢してたし。
陽希に限ってサボりなんて考えられないし……。
それに、連絡が入ってないのもおかしい。
大丈夫、なのかな……?
「楓南! 次の授業化学室に移動だよー」
「……うん、ちょっと待って!」
多くの疑問と不安を残しながらも、あたしを待つ友達に向かっていった。