鈍色、のちに天色




信じたくないよ、そんなの。



だって昨日まで普通に話したんだよ?

駅伝の練習をしてたんだよ?



それに言ったじゃない。

『俺は楓南の傍からいなくならない』って。



小指を絡ませて、約束したじゃん。



あたし、その約束を信じ切ってたんだよ?


陽希は……約束、破ったりしないよね?



朋也の事故を思い出して、ゾワッと震えた。



あたし、もう2度と大切な人を失いたくない。



お願いだから、無事でいて。


そしていつもの太陽みたいな笑顔を、あたしに見せて────。







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