鈍色、のちに天色
「それで、気づいたら病院にいた。いつの間にか足もこんなことになってて、ショックだった。でもそんなことよりも、朋也に会いたかった。早く姿を見て、安心したかった」
でもあたしの望む姿で、朋也は現れなかった。
傷だらけで、たくさんの花に囲まれて棺の中に入っていた。
あたしはただただ、呆然としていた。
信じられなかった。
受け入れられなかった、朋也の死を。
だって幼稚園の頃からずっと一緒で、大好きな幼なじみの死を受け入れることなんて、できるはずなかった。
でも火葬されるとき、現実味が湧いてきて、涙が溢れて止まらなかった。
まだ動かすことすらできない車椅子から転げ落ちて、倒れ込む。
『朋也っ……行かないでよ! イヤだよ、いなくならないでよ……!!』
『ちょ、楓南……』
『イヤだ、朋也がいなくなったら、生きていけない……死なないでよ……っ』
お母さんたちが止めようとも、周りが哀れみの目で見ていても、抑えることなんてできなかった。