鈍色、のちに天色
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そして日曜日。
休みの日はいつも遅く起きるのに、今日は7時に目が覚めてしまった。
カーテンを開けると、朝陽の光が部屋いっぱいに広がった。
よかった、晴れてる。いい天気だ。
頬を緩ませて、おしゃれな南那に決めてもらった服を身にまとい、あたしはリビングに向かった。
南那はまだ起きていなくて、お母さんがキッチンで朝ごはんを作っていた。
「あら、楓南。早いわね」
「うん、なんか目が覚めちゃって」
「ふふ、楽しみだったのね」
「楽しみ……うん、そうだね」
目の前に出されたオムレツを頬張る。
「今日は、陽希くんが家まで来てくれるんだっけ?」
「そう、迎えに来てくれるって」
別に大丈夫だよって言ったのに……。
……嬉しいんだけどね。