アオイロノヒマワリ ―咲―
「貴女はこの時代の読み書きは出来ませんが、一定の学はある。つまり、貴女のいた時代はこの時代よりも学べる機会が多いと言うこと」
まずい、何か小難しい話になってきてる気がする。
「山崎さん、もう少し簡単に言ってもらえますか?小難しくて、意味が分かりません」
私がそう言えば、彼は呆れたようにため息を吐く。
「簡単に言えば、貴女の持っている未来の知識を総長は利用しようとしているんです。例えば、これから起こることを貴女に言わせ、それ自体を起こらないようにするとか……」
これから起こることを話すのは私の中でもダメなことだと分かっている。
話したら、未来は大きく変わってしまうかもしれないから。