アオイロノヒマワリ ―咲―


俯いてると、頭上からため息が聞こえた。




そして、土方さんがしゃがむ気配がしたかと思うと、思い切り鼻を摘ままれた。





「ふがっ!?」




「俺は、俺達は損得でお前を此処に置いているつもりはねぇよ。お前が俺達を掻き乱してる?笑わせんな、俺達は壬生狼と言われる新選組だ。小娘一人が乱せるもんじゃねぇ」




土方さんの強い言葉とは裏腹な優しい眼差しに胸が高鳴る。





「私、此処にいても良いんですか?」





「本当にバカだな、お前。誰が出ていけと行った?言ってねぇだろ」




あきれたような言い方だったけど、私には救いの言葉だった。





不安だった心がです安心に変わったからか、涙が溢れてきた。







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