アオイロノヒマワリ ―咲―


「……私もちょっと──」




「向井」




私も絡まれる前に逃げようとしたら、斎藤さんに呼び止められる。




「副長と沖田を連れてきてくれ。今日はもうお開きだ」




振り向いて彼を見たら、斎藤さんの顔にはくっきりと青筋が浮かんでいる。




そして、そんな斎藤さんの回りには酔っ払いが三人のイビキが響いている。




「何をしている、早く行け」





「う、あ、はい!」




ぴりりとした斎藤さんの声に、私はそそくさと座敷を出た。





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