アオイロノヒマワリ ―咲―


ヤバい、絶対怒られる。





『見てんならさっさと声をかけやがれ!見せ物じゃねぇんだ!』って、絶対怒られる。




薄暗い座敷から土方さんがこっちに向かって来るのが見えた。




そんな時、私の体はぐいっと後方に引っ張られた。





え……、何で……、





動揺していると、襖がガラリと開く音がした。





「……誰もいねぇ」





キョロキョロと周りを見る土方さんの気配がする。





でも、彼が見ているところには誰もいない。




私も沖田さんも──、





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