アオイロノヒマワリ ―咲―


「原田、斎藤!向井から山南さんを引き離せ!」




土方さんの声で山南さんは二人によって、私から引き離される。




そして、私を守るように平助君と永倉さんが前と横を固める。




掴まれて痛んだ肩を押さえながら山南さんを見ると、その目は獣のようにギラついていた。




「向井さん、話せる範囲で良い。歴史が変わったとはどういう意味かな?」




近藤さんの優しい声音に頷くと、史実を話した。




「……私が知ってる歴史は土方さんが行わなかった拷問が実際に行われて、それによって古高は自白したんです」




でも、古高は行われる前に吐いた……。





まるで、拷問のやり方を知っていたかのようにも取れる。




< 172 / 343 >

この作品をシェア

pagetop