アオイロノヒマワリ ―咲―
「私は──」
「こんなところで油売ってると土方さんに怒られるよ、斎藤さん」
すると、呆れたような声がした。
この声は──。
「お前こそ此処で何をしている、沖田」
屯所で体調が悪いと言って寝ているはずの沖田さんが店の入り口に寄りかかっていた。
「僕は散歩だよ。そしたら、隊士達がその辺でうろうろしてたから聞いたら、貴方がたが此処にいるって」
沖田さんは斎藤さんの問いに答えると、祥成を見た。
「その散切り頭……君もこの子と同じ未来の人?」
祥成を見る彼の口は笑っているのに、目が笑っていない。