アオイロノヒマワリ ―咲―


「夕刻前だそうだ。声をかけたらしいが、『土方さんの遣いで出る』と言っていたらしい」




隊士の証言を代弁する斎藤の言葉に、視線が俺に向けられる。




「俺は遣いなんて頼んだ覚えはねぇ」




「……ということは嘘?」




平助の声が震える。




何故、嘘をついてまで出ていく必要がある?





だが、今は急いでアイツを探さねぇとまずい。





< 311 / 343 >

この作品をシェア

pagetop