アオイロノヒマワリ ―咲―


逃げようと足を動かそうとした。




でも、重りがついてるみたいに足が動かなかった。




「逃げようとするな、小娘よ」





刀を向ける男は切っ先を私の首に当てると、髪を掴んできた。




「いっつ……!」




髪を掴まれた痛みに顔をしかめると、目の前の男が冷たく笑う。





「……守っていた娘を慰みものにされ、なぶり殺されたら奴らはどんな顔をするだろうな?」




私の末路はもう決まった。




私はこの男達になぶられ、殺される。





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