アオイロノヒマワリ ―咲―



「そうだよ、心配してる」




素っ気ない言い方に、私は鼻で笑ってしまった。




「嘘ばっかり。沖田さんが私を心配するわけないじゃないですか。私のこと、嫌いですもんね」




自分でも最低なことを言ってるって分かってる。





でも、本心で思ってないことを言われても嬉しくない。



沖田さんは本心で私を心配してた訳じゃない。





その証拠に私の手を掴む彼の手が緩んだから。





図星だったんだと思う。





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