アオイロノヒマワリ ―咲―
「トシ、これはもう未来から来たと信じるしかなかろう」
「……ああ。でも、何故未来からこの時代に来た?」
私が未来から来たことは信じてもらえた。
でも、土方さんはまだ私を疑っているように見える。
「分かりません。鴨川の土手に咲いていた向日葵に近付いたら、光に包まれて……。気付いたら島原にいました」
「んなことがあり得んのかよ!?」
「あり得ないことが起きてるから嬢ちゃんは此処にいるんだろ」
新八という人と左之?という人の言うとおりだった。
あり得ないと思っていることが現実になってしまったら、それはもうあり得ないことではない。