アオイロノヒマワリ ―咲―


「トシ、これはもう未来から来たと信じるしかなかろう」





「……ああ。でも、何故未来からこの時代に来た?」





私が未来から来たことは信じてもらえた。




でも、土方さんはまだ私を疑っているように見える。




「分かりません。鴨川の土手に咲いていた向日葵に近付いたら、光に包まれて……。気付いたら島原にいました」




「んなことがあり得んのかよ!?」





「あり得ないことが起きてるから嬢ちゃんは此処にいるんだろ」





新八という人と左之?という人の言うとおりだった。





あり得ないと思っていることが現実になってしまったら、それはもうあり得ないことではない。





< 49 / 343 >

この作品をシェア

pagetop