アオイロノヒマワリ ―咲―
「何で此処にいないといけないんですか?私一人で──」
「……どんな時代から来たかは知らないけど、この時代は女一人で無事に生きられるような時代じゃないよ」
私の言葉に被せるように、沖田さんがそう言った。
彼の目は私を捉えていて、その目は氷のように冷たい。
ふと、島原でのことを思い出す。
男の力に勝てない私に、見て見ぬ振りをする人達。
今回は土方さんが助けてくれたけど、次そういうことが起きたときに誰かが助けてくれる保証はない。
それに、今回みたいに無理矢理手を掴まれて何処かに連れて行かれ、何をされそうになったり、殺されるかもしれない。
そんなことを思っていたら、自然と襖を開けようとする手が震えた。