アオイロノヒマワリ ―咲―
「落ち着いた?」
それから少し経った頃、藤堂さんは私の顔を覗き込んできた。
「はい、ありがとうございます」
「なら、良かった。向井ちゃんさ、一人で抱えないで何でも話してよ。俺じゃ頼りないかもしれないけど聞くからさ」
困ったように笑う彼の言葉に、私は首を横に振る。
「頼りなくなんか無いです。だって、こうやって私の不安に気付いてくれたじゃないですか」
頼りない人だったら、こうやって気付いて嫌な顔せずに泣き止むまで傍にいてくれるとは思えない。
私がそう言えば、藤堂さんは嬉しそうに目を細めた。