【完】恋愛モノポリスト

必ず、もっと頼もしい大人になってみせるから…。


と、そこに心配顔のアンディが現れた。


「リョータ、昨日はごめん。キミの気持ちも考えずに一方的に…」

「いや、いいよ。俺も…もうそんな子供じゃないから…分かってる、から」


そう、言って熱いコーヒーに口を付けると、アンディが少し間を空けてから、そっと呟く。


「…日本に、大切な人がいるんだね…」

「……え?」

「ずっと、そうやって胸に手を当てているから…なんとなく、ね…」

「あ…」
< 115 / 153 >

この作品をシェア

pagetop